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クロネコヤマトの残業代未払い問題は社会全体の連帯責任

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我が社には、とても元気なヤマト運輸の担当者が出入りしています。

 本日も元気に「毎度!」とやってきたので、私は「子供どう?元気?」と聞いてみたら、さっきまで笑顔だったヤマトさんの顔はにわかに曇り「聞いて下さいよ…」と長い長い愚痴が始まりました。

先週あたりにヤマト運輸の残業代未払い問題が報道されましたが、我が社に出入りしているヤマトさんによると、やっぱり報道の通りサービス残業が常態化していて、当人も毎晩遅くまで仕事を強いられ、子供が起きてる時間に帰る事は不可能らしいのです。

平日は朝早くから夜遅くまで忙しく仕事をし、たまの休みも休日出勤は当たり前で、子供と触れ合う時間なんてないと嘆きながら、スマホの待ち受け画面に写った子供の写真と、ヘソの緒が入ったお守りを寂しそうに眺めて深いため息を吐いていました。

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ヤマト運輸は未払いの残業代を支払う意思を見せていますが、一部報道ではヤマト社員の中には「未払いの残業代を申請しません」という内容の誓約書を半強制的に書かされた人間もいると報じられていました。

「あれってマジなん?」と私がヤマトさんに尋ねると、ただただ困惑したような表情で苦笑いを浮かべるだけで、その態度は暗にあの報道が事実だと証明するには十分で、気まずい雰囲気になり余計な事を聞いてしまったと後悔してしまいました。

そう言えば確かヤマトさんは、ヤマト運輸の社員という絶大な社会的信用を後ろ盾に35年ローンで家を買ったはずです。

子供も生まれ家も買い、絶対に退職できない立場の人間に対して、あまりにえげつないやり口ではないかと憤慨しましたが、いかんせん私にしてやれる事は何もないので、ただ「大変やな」とヤマトさんの肩を叩く事しかできませんでした。

 

クロネコヤマトの残業代未払い問題は社会全体の連帯責任

ヤマト運輸は運送屋の中では、送料は割高だけど迅速に荷物を届けてくれて時間指定も一番しっかりしています。トキオをイメージキャラクターにしてるように、ドライバーの人間性も他の運送会社に比べて良い人が多いように感じます。

割高と言っても、例えば我が社のある広島県から、大阪なら翌日の朝、東京でも翌日の14時には正確に届けてくれて、運賃も大きさや重量によりますが、ほんの数百円程度です。

仮に一人の人間が広島から東京まで荷物を届けるとなると、新幹線の往復だけで8時間もの時間と4万円近くの電車賃が掛かる事を思えば、考えられない程の安い値段で、それはヤマト運輸の弛まぬ企業努力によって成し遂げられている事はいうまでもありません。

ともすれば我々は送り状を書き金さえ渡せば、自動的に荷物が届いてるように勘違いしがちです。今回クロネコヤマトの問題でヤマト運輸を叩いてるのは、そんな超人的なサービスを「当たり前」に感じる鈍感な人間が大部分だと私は思います。

ヤマト運輸のサービスは、常に車を運転する事による交通事故に遭うリスクと、ドライバーの職業病である腰痛を患うリスクから考えると、とても割に合ってるとは思えない給料と過酷なサービス残業の上に成立しており「当たり前」でもなんでもないのです。

クロネコヤマトが社員にサービス残業を強要する程に忙しくなったのは、みなさんご存知のようにアマゾンの配達を請け負ったのが原因です。アマゾンから支払われる運賃の安さに佐川急便が撤退してからは、さらに荷物が増え負担が増した事は周知の事実です。

アマゾンは定価販売が原則の書籍にポイントを付与する事で疑似的に値引きを行い、家の玄関まで送料無料で届けてくれると言う信じられないような手厚いサービスを、これまた恐ろしいまでの企業努力によって可能にしました。

この際の企業努力が、アマゾンに書籍を卸す取次業者と、運送会社であるヤマト運輸の利益の圧迫を意味している事は子供でも解る理屈です。我々がアマゾンからの手厚いサービスを当たり前に受けられるのは、書籍の取次業者とヤマト運輸の犠牲の上に成り立っているのです。

なのである意味、今回のクロネコヤマトの残業代未払い問題は、アマゾンの手厚いサービスを当たり前と勘違いし、ただ便利だと言う理由だけで利用し続けている、私を含む社会全体の連帯責任である事は間違いない事実なのです。

 

アマゾンに売り上げを奪われてしまったのは書店全体の連帯責任

かと言って、アマゾンが諸悪の根源かというと、決してそんな事はありません。アマゾンは間違いなく人の役に立ってるし、社会貢献度は町の本屋よりも遥かに高い事は明らかです。

私は田舎に住んでいるので、本屋に行くには車で15分ほど掛かります。本屋に行ったら行ったで品揃えも良いとは言い難く、また新刊が発売日よりも2日遅れる事も珍しくない事です。

例えば文庫本を買おうとしても、まず本の並び順が著者のあいうえお順ではなく、本屋の都合で出版社別に並べられていて見辛いし、本棚に陳列された大量の本の中から、小さい文字で書かれた背表紙のタイトルだけを頼りにお目当ての本を探すのは困難です。

しかも探した挙句、置いてない事の方が多く、少し大きなチェーン店の本屋にはネットで在庫検索できる所もありますが、恐らく人手か技術が足りないのか「在庫あり」になってても、いざ足を運ぶと実際には在庫がない事も珍しくありません。

在庫があるかどうか解らない本を探しに、ガソリン代を掛けて車で本屋まで行くことのバカらしさを考えたら、到着までに時間が掛かる事を除けば、町の書店がアマゾンに勝ってる部分なんて一つもないのです。

実物の本に拘りがなければ、キンドルのような電子書籍を利用すれば、それこそすぐに手に入るし、かさ張らないし、値引きもあって、良い事ずくめで悪い事など一つもありません。

本屋が失われるノスタルジーという綺麗事や、町の本屋という文化財を保護しようなどのヒューマニズムでは、すでに埋める事のできない大きな溝が、本屋と消費者の間にはできてしまっているのです。

我々にとって、アマゾンの便利さがもはや「当たり前」なのです。それが「当たり前」になった今、すでに町の書店には存在意義など無いに等しいのです。アマゾンにシェアを奪われてしまった事は、書店の怠慢に他ならず、それはもはや書店全体の連帯責任なのです。

 

 

オナニーネタの過剰供給は誰の責任やねん

そんな私も、たまにですがAVの話題作をアマゾンで買う事もあります。

ツタヤだとレンタルされてる可能性が高く、かと言って町のAVショップに行くと買うつもりのなかった余計なAVを買ってしまう危険性があります。そんな時に家まで配達してくれるアマゾンは非常にありがたい存在です。

待望の話題作を見ながら私は思うのですが、芸能人に引けを取らないような美しくスタイルの良い若いAV女優が、ブルーレイの鮮明な画像で過激なものすっごくいやらしいプレイを余すとこなく見せてくれるなんて、実に良い時代になったもんです。

昔は落ちてたエロ本のボロボロの紙面で、ブスなおばはんの裸体を見て熱く震えられていた事を思うと、本当に私は贅沢な人間になってしまったもんです。

友達から借りたショボいエロ本をネタに、親の目を盗んで暗く寒い物置の片隅でしこってた頃と比べると、今は暖かい暖房の入った部屋で、明るいスマホで目に負担のないようブルーライトめがねを掛け、ローションを使いオナニーできるなんて、この上ない幸せです。

しかし人間とは、その幸せも慣れると「当たり前」になり待望の新作にも飽きてきて、今話題のVRを使ったAVに手を出したろかと、密かに企んでる事は内緒の方向でお願い致します。

暖かい部屋で最高のネタでオナニーできてるのに「まだVRと連動したオナホール開発できへんのか…無能ばっかりやな」と憤慨する程に、我々オナニスト達を欲望で醜く肥え太った豚に育て上げてしまったのは、やはりAV業界をはじめとしたエロ産業の連帯責任と言えるのではないか。

クロネコヤマトもアマゾンもAVも、金儲けのために他を駆逐するという欲望が生み出した化け物で、それに社会貢献という皮を被せ正当化したのが現代の資本主義社会の実態なのです。

欲望が新しい技術を生み、古くなったものを淘汰して飲み込んで存在を肥大させていき、飲み込んだ勝ち組と飲み込まれた負け組を分ける事で、またそのサイクルを加速させ作られた時代が今の平成29年なのです。

もういっその事みんなで旧石器時代にでも戻ろうや

 

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